国産牛肉の需要拡大のためには、高齢化や健康志向意識の高まり等を背景にした適度な脂肪交雑をもつ牛肉を嗜好するなどの消費者の嗜好の変化に対応した需要創出が必要です。
一方で、北海道・東北地区において夏山冬里方式で生産される日本短角種及び北海道、高知県、熊本県において放牧を取り入れた生産が行われている褐毛和種(以下「地方特定品種」という。)は赤身肉として消費者の嗜好の変化に対応した牛肉であり、地域振興のみならず国の方針、戦略に示されている環境にやさしい持続可能な畜産生産として振興していく必要があります。
このため、地方特定品種の主要な産地の生産者や、加工・流通・販売業者に加え健康や環境面の専門家等が一体となって、健康面で優位となる脂肪交雑以外の品質面での新たな商品価値を明らかにするとともに環境に配慮した消費行動(エシカル消費)に対応した取組みを行うことにより、新たなバリューチェーンを構築し地方特定品種の需要拡大を図ります。