新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。年頭にあたり一言ご挨拶申しあげます。

さて、我が国の肉用牛生産ついては、TPP11、日EU・EPA、日米貿易協定が発効し、新たな国際環境に入る中、国内外の需要拡大に対応した生産基盤の強化とそれを支える環境の整備、生産現場と結びついた流通改革の推進の必要性が言われているところです。

このような中にあって、昨年は、春以降、新型コロナウイルスの感染拡大によりインバウンド需要、外食需要が激減し、枝肉価格が一時大幅に低下して肉用子牛価格にも影響を与えたところです。これに対応し、牛マルキンの発動に加え、政府からは和牛肉の保管経費の支援、学校給食向けの支援など矢継ぎ早に対策が打ち出され、経済活動の再開の動きも相まって秋にはその価格水準も前年並みにまで回復してきたところです。

新型コロナウイルス感染症の動向は依然予断を許さないところでですが、これと共存する生活・生産様式への転換が求められる中、生産基盤の強化と経営安定対策の着実な実施が課題となっています。

肉用牛の生産基盤については、数年来の畜産クラスター事業等による取組により、繁殖雌牛頭数も増加に転じ、縮小に歯止めがかかっているところですが、昨年は、牛肉の中長期の国内需要の増加への対応と輸出の一層の拡大のため、生産基盤の強化を一層図ることが重要であるとして、新たに優良な繁殖雌牛の増頭への奨励金交付する生産基盤拡大加速化事業が措置されるとともに、小規模・家族経営を中心とした畜産クラスター事業の要件緩和など様々な施策、事業が措置されております。

当協会では、肉用牛生産のセーフティネットである子牛の不足払い制度の円滑な実施に資する事業とともに、この肉用繁殖牛の増頭対策や受精卵移植技術を活用し地域が連携した和牛子牛の生産拡大、分娩間隔の短縮や子牛の損耗防止、繁殖肥育一貫経営化や地域内一貫体制の構築のほか、多様な消費者ニーズに対応した肉用牛生産の推進、遺伝資源流失防止関連対策にも取り組むなど、肉用牛生産の安定、基盤強化に向けた様々な取り組みを行っているところです。

昨年11月には、地域的な包括的経済連携(RCEP)協定が合意に至るなど、今後益々の国際化の進展も見込まれます。政府は、令和3年度予算に向け、コロナ禍でも揺るがない生産基盤・セーフティネットの構築をうたっています。また、今年は来年10月に鹿児島県で開催される第12回全国和牛能力共進会の準備が本格化する年でもあります。新たな年を迎え、当協会も肉用牛生産の安定と基盤強化に全力を尽くして参りたいと決意を新たにしております。

本年も皆様のご支援をお願い致します。


一般社団法人 全国肉用牛振興基金協会
代表理事会長 森山 裕